1月21日(日)岐阜グランドホテルにて、ラモス瑠偉新監督の就任会見が行われました。記者会見場には100人を超えるメディア関係者が集まり、注目の就任会見となりました。
●ラモス瑠偉監督
「皆さんこんにちは、ラモス瑠偉です。お忙しい中、こんなにも集まっていただき、誠にありがとうございます。僕は誇りを持っています。社長から話をいただいた際、『まずチームの目標は何ですか?』と聞いた時、『いつか本当に強いチームを作って、J1に上がりたい』という言葉をもらいました。今の状況は僕自身良く分かっています。そのうえで『是非やらせていただけないでしょうか』という話をしました。(交渉が)スムーズに行ったわけではなくて、僕も仕事をやりながら、社長や強化部の松永英機さんと話しながら、ちょっと返事をするのが遅かったのかもしれませんが、去年からチャンスがあれば岐阜で監督をやりたいなと思っていました。いろんな人から電話で『本当に岐阜に行くんですか?』とか、『大丈夫ですかラモスさん』とか言われ、『いや、僕の事を必要としてくれるチームならどこでも行くしかない』と思っていました。そして、社長や松永さんにも協力してもらって、いろんな選手が来てくれました。社長の話でもありましたが、強いチームを作りたいし、作っていきたい。しゃぶしゃぶを作ろうにも、材料が無いといくら作ってもおいしくない。とにかく補強をしないといけない。今のチームをいろんな人から話を聞いていると、イメージはあまり良くないなと。でも、岐阜はいいところですし、最初からチームのイメージを変えていかないといけない。魅力のあるチーム、魅力のある地域にしないといけないと思って、社長も同感だったので、先ほどサインさせてもらいました」
Q:岐阜で監督をやる決意に至ったのは?
「先ほど言ったように、社長の話を聞いて、岐阜のイメージを変えたいと思った。『僕を必要としてくれるのですか?』と聞いたら、『ラモスさんが来てくれれば、状況は変わると思う』と言っていただけたので、迷わずに『喜んで行きます』と」
Q:FC岐阜のイメージはどのようなものだったのでしょうか?
「ここでしゃべってもいいですか?J2に上がった時は面白いチームだと思ったけど、ここ4年を見ていると、いろいろな課題があると思った。イメージが弱いチーム。プロフェッショナルがいないなと。せっかく地元でスポンサーとかサポーターがいるのに、負けてもいいけど死ぬ気でやらないといけない。去年、服部選手が移籍をした時に、試合をよく見ていて、だいぶ苦しんでいるなと。試合後に電話でよく話しをして、やっぱり周りにプロ意識の選手が少ないと。そういうイメージでした。結構名古屋には来ていたし、講演会で岐阜に2度ほど来ていた。縁があると思う」
Q:まずはチームにどんなものを注入したいと思いますか?
「プロ意識だけです。そこは社長もだいぶ苦労なさってきたと思うけど、クラブに対しての誇り、マスコミ、スポンサーに対しての誇り、特にサポーターに対しての誇り、プライドを持って、もっとプロ意識を持ってやってもらいたい。いつか本当に強いチームを作りたい」
Q:選手獲得のポイントはどういう点だったのでしょうか?
「皆さんが見た通り。プロフェッショナルの意識の高い選手を集めた。特にアレックス(三都主)に声を掛けた時、すぐに『来ますよ』と言ってくれたのが嬉しかった。岐阜県の子供たちの目の前に、W杯に2回出ている選手のプレーを見て、もっとサッカーを好きになってもらういい機会。高地もJ2でずっと活躍していて、僕は彼の技術は昔から大好き。子供たちにそれを見てもらって、最後に川口に声を掛けたら、『行きます』と言ってくれて、そういう彼らのプロフェッショナルの意識はこれからの岐阜を見て、『岐阜でプレーしたい』と思う子供たちや高校生、大学生が増えていくと思う。プロはピッチの外でも男らしく、プロらしく振る舞える。そういう選手を選びました」
Q:契約期間は何年ですか?
「それは社長にお任せします」
薫田大二郎社長:
「チーム作りは時間がかかるので、じっくり時間をかけて、近い将来J1に行けるチームを作ってほしいと思っているので、3年契約をしています」。
Q:3年契約は短くない契約だと思います。
「まずは金額よりもそこがポイントだった。どんなお金があっても、1年ではやらない。私にもプライドがあるし、責任もある。せっかく社長がそこまでしてくれるのであれば、社長の目標を達成できるように努力するのみ。どのクラブだろうが、時間は必要。じっくり作っていくには少なくとも3年、長くて5年が必要。皆さんが『このチーム面白いな』、『このチームを応援したいな』と思ってくれるチームにしたい。子供たちが『地元に強いチームが出来たな』と思ってもらえるように作って帰りたい。最後に社長が、『ラモスが来てくれてよかったな』と思わせるように、サポーターにも言われるようにしたい」
Q:これまでの指導経験で得たものはありますか?
「自分の現役の時は、ピッチの中にいてどんな状況でも何とかできると思っていたが、監督1年目で半年くらい苦労したのは、『ずっとサッカーをやっていて、何でこんなことが出来ないんだろうな?』と思ってしまったこと。『いい芝生の上でやっているのに、なんでこんなにパスがつながらないんだろうか?』、『なぜこんなミストラップをするのか?』とか思ってしまった。ちょっと一歩下がって、違う目線で選手を見て、選手の個の良さを伸ばすということを考えるようになった。選手たちが何を考えているのか、もっと選手たちに気を使うようになった。もっとコミュニケーションを取ってやりたい。やっぱりチームワークが無いと優勝できない。やっぱり監督、選手、スタッフ、サポーターが一丸にならないと優勝できない。選手の時はあまり考えなかったけど、監督になってから周り を理解することが出来た。輪