岐阜大学医学部附属病院長 小倉 真治先生をはじめ、岐阜大学医学部附属病院高度救命救急センターの皆さまのご協力のもと、「心肺蘇生(CPR)に関わる胸骨圧迫」講習会をFC岐阜選手・監督・コーチ・アカデミーコーチ・スクールコーチ・フロントスタッフを対象に実施しました。
講習会は、グリーンパートナーのアテナ工業様よりご提供いただいた、「救命ドリル スクーマン2」を使用した実習を行いました。これは救命救急のスペシャリストである小倉真治先生が、救命救急の際に、実際に患者に行っていることを再現できるように、とつくられたものです。
初めに岐阜大学医学部附属病院長 小倉 真治先生よりご挨拶いただき、心肺蘇生の大切さ、そして実際にその場にいた時に行動に移せることの重要性についてお話しいただきました。
そして講習会スタート。まずは心臓突然死によって倒れた方々のその時の様子や実際にAEDを使用して助かった方の映像を大型ビジョンで放映しました。選手たちは真剣な表情で見つめています。
岐阜大学医学部附属病院高度救命救急センター 臨床講師である名知 祥先生の説明を聞きながら、まずは胸骨圧迫(心臓マッサージ)のやり方を教えて頂きます。
一人一つ「救命ドリル スクーマン2」を使用し、胸骨部分を「カチッ」と音がするまで押します。軽く押しただけでは音がならず、しっかりと下まで抑えないといけません。
選手たちも「なかなか音がならない」と、想像していたよりも強く押さないといけないことがわかったようです。
チームスタッフ、アカデミーコーチ、スクールコーチ、そしてサッカー教室などを行うホームタウン活動のスタッフも練習をします。
高度救命救急センターの皆さんの手拍子に合わせて胸骨を圧迫してきますが、長時間続けることは大変で、一人で出来ることは限られています。心肺蘇生が必要となった場面では、交代で胸骨圧迫を行うなど、出来るだけ多くの人で心肺蘇生を行うことが大事だということがわかりました。
次に、実際に倒れている方を発見した際にどのような行動をしなくてはいけないのかを学びます。
「周りが安全かどうか確認すること」、倒れている方の状況を確認して「出来るだけ大きな声で周りの人に知らせること」「救急車・AEDの確保」そして「素早く胸骨圧迫」が重要だと教えて頂きました。
大声で周りの人を呼び、救急車の手配やAEDを持ってきてもらうように指示出すところも練習しました。
続いてAEDの使い方を教えて頂きました。初めて手にする選手も多かったようですが、AEDの電源を入れると音声で指示を出してくれるので、その通りに行えば良いと教えてもらいました。
本物のAEDも見せて頂きました。
二人一組となり、倒れた方の発見から、AEDの使用までを練習しました。
AEDを準備しているときも、胸骨圧迫を続けます。
ラモス瑠偉監督も誰よりも真剣に、この講習に取り組んでいました。呼びかけも胸骨圧迫も全力で行い、「倒れている人を助けたい」という熱い思いが伝わってきました。そして、この取り組みの大切さを選手たちにも伝えていました。
選手たちは今回の講習でいかに心肺蘇生が大切なのかということ、実際に行動に移すことができるよう準備しておくことが大切だと学びました。
皆様もいざという時に行動できるように、講習などを受けて適切な対応を身につけることや、よく行く施設などのAED設置場所を事前に確認するなど、準備をしておくことが大切です。
今後もFC岐阜は岐阜大学医学部附属病院の皆様と共に、救命救急の啓発活動を続けていきたいと思います。