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代表取締役社長からFC岐阜に関わる皆様へのご挨拶

2015年11月23日

 本日スタジアムにお越しの皆様を含め、全ての関係者の皆様、本当に苦しいシーズンを共に進み、共に闘って頂き、ありがとうございます。皆様の期待を裏切り続けた一年でしたし、最後の最後まで残留争いを、不本意ながら演じてしまいました。大変申し訳ございません。

 しかし、得るものもありました。それは、皆様の一つになった大きな声援です。
今年一年で一番成長したのは、チームでもクラブでもなく、皆様の応援でした。一緒にどん底を見て、一緒に這い上がってくれて、本当にありがとうございます。
もう一つ得たものは、J1ライセンスです。皆様のご協力のお蔭で、このスタジアムもクラブハウスを含めた練習環境も、大きく来シーズン生まれ変わります。
私達も、とても楽しみにしています。私達にチャンスを与えてくれてありがとうございます。

  一方で、私個人の病気に対しても、たくさんの励ましを頂きました。そのお蔭で何とか今まで社長を続けて来ることができました。しかし、私を社長にしてくれたJトラスト株式会社代表であり、当社の筆頭株主である藤澤さんとも色々な話をして、今の自分がこれ以上社長を続けることが、FC岐阜の為にはならないと判断をしました。

 社長に求められるのは、リアルタイムでの意思判断、スピーディーな意思決定、トップセールスを含めた交渉、そして、何よりクラブの理念を語ること、などが有ると思いますが、今の私にはどれも難しいです。このままでは、多くの方にご迷惑を掛ける事になります。
私の願いは、社長を続けることではなく、FC岐阜が岐阜にとって、無くてはならないクラブになることです。その為に、私は本日を以って事実上社長を退任致します。今後は、次の体制に、良い形でバトンタッチをすることに専念し、経営の最前線からは退きます。

 悔いは無いと言えば嘘になります。私は、これまでの仕事をしてきた人生の中で、初めて天職と言える仕事に出会いました。もっと、多くのお客様を笑顔にしたいと思いましたし、もっとサポーターやスポンサーの皆様の応援に応えたかったです。私が今年一年頂いた励ましを、ちゃんとFC岐阜を通じてお返ししたかったです。しかし、同情で経営ができる程甘くはありません。

 今年一年、様々な形で多くの方に支えて頂きました。また、支えて下さったのは岐阜県内だけでなく、アウェイのサポーターの皆様をはじめとした全国のサッカー関係者様から応援を頂きました。サッカーに関わる皆様の誠実さや、温かさを改めて感じました。そんな皆様の支えのお蔭でALSという病気になっても、充実した幸せな時間を過ごせました。ただ、感謝の想いです。

 FC岐阜は、まだまだ発展途上です。今後も、FC岐阜が夢を与え続けることができるクラブになっていく事を願っています。
 一年間、就任から二年間、本当にありがとうございました。これからもFC岐阜をよろしくお願いします。

株式会社岐阜フットボールクラブ
代表取締役社長 恩田聖敬

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